農地転用・開発許可

農地転用

農地を売買する際などには農業委員会の許可が必要です。

開発許可

一定の大きさの土地に建物を建てる時には開発許可が必要です。

※以下、都市計画法より抜粋
「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。

〈法令の解説及び審査基準〉
本項は、開発許可制度の中心となる「開発行為」を定義しています。「土地の区画形質の変更」が、「主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的」で行われる場合に、「開発行為」に該当します。つまり、土地の区画・形・質を変更するという行為が、建築物の建築や特定工作物の建設することを主な目的として行われる場合、「開発行為」になります。

1 「土地の区画形質の変更」
「土地の区画形質の変更」とは、「区画の変更」「形の変更」「質の変更」のいずれかに該当する行為がある場合です。

(1)区画の変更
「区画」とは、1軒の住宅の敷地等、物理的な利用状況が他の土地とは独立して区切られた土地の範囲のことです。

「区画の変更」とは、「区画」の範囲を変更することです。土地の単なる分合筆や所有権、賃借権等の権利関係の変更は、ここでいう「区画の変更」には該当しません。

建築敷地を変更する等、利用状況からみた土地の区域に変更が生じた際、開発行為の前提としての「区画の変更」が発生し、開発行為の有無が問題となります。

土地は、通常、「筆」ごとに所有権や地上権・賃借権等の利用権あるいは抵当権等の担保権が設定されます。この「筆」に代表される権利の客体としての土地の範囲は、特に経済活動においては重要な意味を持っています。

しかし、都市計画においては、物理的な土地の利用状況が重要な事柄です。

例えば、1棟の住宅やアパートの敷地が、複数の所有者に分割されたり、その権利関係に変更が生じたりしても、物理的な利用形態上のひとまとまりの土地の範囲に変更がない限り、物理的な土地利用の状況の変化がないので、開発許可制度において規制の対象とする必要はありません。

反対に、権利関係に変更が生じなくても、従前と異なる建築敷地を設定する等、物理的な利用形態上のひとまとまりの土地の範囲に変更が生じる場合は、ここでいう「区画の変更」に該当します。

(2)形の変更
「形」の変更とは、切土・盛土等の造成工事を行うことです。

(3)質の変更
「質」の変更とは、土地の利用形態上の性質(宅地、農地、山林、道路等)を変更することです。非宅地を宅地とする場合が代表的な例ですが、必ずしもこれに限りません。なお、「宅地」とは、建築物の敷地のことをいいます。「建築物の敷地」とは、建築物を建築するために必要な物理的、法律的機能を有し、かつ、他の用途に供されていない土地のことをいいます。したがって、現に建築物の敷地の用に供されている土地はもとより、建て替え等のため一時的に建築物が存在していない土地や開発行為は完了したものの未だに建築物が建築されていない土地も宅地に含まれます。

2 「主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的」
「土地の区画形質の変更」の主たる目的が、その土地を建築物の建築敷地又は特定工作物の建設用地に供することにある場合に限り、「開発行為」に該当します。土地の区画形質の変更を行う際の目的については、通常、行為者の自発的な意思の表現によりますが、次の事項等を総合的に勘案し、客観的に判断します。

(1)「主として」
ア 「土地の区画形質の変更」が、全体としてみて、その主たる目的を「建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的(以下「建築・建設目的」という。)」として行う場合に限り、開発行為に該当します。しかし、道路拡幅事業等の公共事業により、既存敷地の一部が買収される場合及び土地区画整理事業や土地改良事業により、従前地が換地される場合は、「土地の区画形質の変更」がありますが、土地所有者の自発的な意思によるものではなく、主たる目的が建築・建設目的ではないので、開発行為には該当しません。
一方、一体と認められる「土地の区画形質の変更」の中に、建築物を建築する部分が存する場合、全体として、主たる目的が建築物を建築する目的ではないものは、当該建築物を建築する部分の行為も開発行為ではありません。例えば、飛行機の滑走路を築造する場合で、土地の区画形質の変更が、部分的にみれば建築物の敷地を造成するものと飛行機の滑走路そのものを築造するものとに区分できるものの、全体として滑走路の築造と一体として捉えるべき場合は、それぞれの部分を個別に扱うのではなく、一つの行為として判断します。したがって、滑走路の築造を目的とした土地の区画形質の変更は、滑走路が建築物にも特定工作物にも該当しないため、開発行為には当たりません

イ 主たる目的が「建築・建設目的」である場合は、一体と認められる範囲内の行為は、建築物を建築しない部分についても開発行為に該当します。例えば、宅地開発に際し道路を新設する場合、道路部分の土地は建築物の建築の用に供する目的で造成されるわけではありません。しかし、道路とする部分の区画形質の変更と宅地とする部分のそれが一体の行為と認められる場合は、全体として「主として建築物の建築の用に供する目的」である限り、すべての部分における「土地の区画形質の変更」が開発行為となります。

(2)「建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する」
ア 「開発行為」を「建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する」目的で行う行為と規定しています。このことから、開発行為とは、建築物の建築行為・特定工作物の建設行為そのものとは別の行為であって、これらに先行する行為として位置づけていると考えられます。したがって、建築行為や建設行為そのものに属する土地の形状の変更は、開発行為に該当しないことになります。例えば、建築物の基礎工事は、建築物の建築行為そのものなので、開発行為ではありません。一方、擁壁を設置する行為は、建築確認を受けている擁壁であっても、建築物を建築するために地盤を造成するものである限り、開発行為となります。
イ 建築行為及び建設行為の主体は、特に限定されていません。必ずしも土地の区画形質の変更を行う者自身が建築又は建設する場合に限らず、宅地のみの分譲を行う者がする造成工事も開発行為に該当します。

(3)「建築・建設目的」の有無の判断
「建築・建設目的」の有無は、「山林現況分譲」、「菜園分譲」、「現況有姿分譲」、「建築不可」等の文言により形式的に判断されるものではなく、土地の区画割り、区画街路の状況等の諸般の事由を総合的に勘案し、客観的に判断されます。特に、経済合理性を基本とする企業の行為においては、合理的かつ合法的な最高最善の使用方法が、その目的として判断されるべき場合が多いものと考えられます。これに反する土地の使用収益や処分は、経済上のロスを生じ、企業の行動原理に合致しません。「土地の区画形質の変更」の主体が企業である場合、法律上の資格等により、当該企業に最高最善の使用方法を実現することができない事由やあえてしない合理的な理由が存在しない限り、「建築・建設目的」があると判断します。なお、開発許可運用指針では、建築目的の判断基準を次のとおり掲げています。

<『建築目的』の判断基準>
① 土地の区画割:土地が戸建て住宅等の建築に適した形状、面積に分割されていること。

② 区画街路:区画街路が整備され、又はその整備が予定され、宅地としての利用が可能となっていること。

③ 壁:住宅建設を可能とする擁壁が設置され、又はその設置が予定されていること。

④ 販売価格:近隣の土地と比較してより住宅の価格に近いものといえること。

⑤ 利便施設:上下水道、電気供給施設等の整備がされ、若しくは近い将来整備されるような説明がなされ、又は附近に購買施設、学校その他の公益施設があり、生活上不便をきたさないような説明がなされていること。

⑥ 交通関係:交通関係が通勤等に便利であるとの説明がなされていること。

⑦ 附近の状況:附近で宅地開発、団地建設等が行われている、団地等がある、工場等の職場がある等の説明がなされていること。

⑧ 名称:対象地に住宅団地と誤認するような名称が付されていること。

3 一体と認められる開発行為
開発行為は、建築物等を建築する目的の内容と土地の区画形質の変更の有無により判断しますが、開発許可申請の手続きの要否や許可基準の適用を判断する際、一つの行為としてとらえるべき範囲が問題になることがあります。すなわち、一体と認められる開発行為の範囲はどこまでか、という問題です。まず、開発許可制度は、建築等の目的がある「土地の区画形質の変更」のみを規制していますが、建築目的がある「土地の区画形質の変更」と建築目的のない「土地の区画形質の変更」が隣接や近接して行われる場合が想定されます。例えば、前述の【例⑤】のような滑走路と滑走路の管理小屋のような場合が代表例ですが、このような場合を一つの行為としてみるか別々の行為としてみるかが問題となります。また、開発許可制度は、開発行為を行う区域の面積により、法第29条第1項第1号により許可不要となる開発行為や法第33条の技術的基準の適用が異なります。例えば、隣り合う土地で同時に開発行為が行われる場合が代表例ですが、どの範囲までを一つの開発行為であると認定するのかが問題となります。すなわち、「土地の区画形質の変更」の行われる範囲の特定と「建築物等の建築する目的」の有無を判断することにより、一つの開発行為の範囲を認定した上で、法の適用を判断することになります。この事実認定を行うことが、一体と認められる開発行為、いわゆる「一体開発」の判断といわれているものです。この「一体開発」の判断は、具体的諸事情を総合し、社会通念に照らして客観的になされるべきものです。特に、次に掲げる事項は、客観的な判断を行う際に重要な意味を持つものと考えられます。

(1)土地に関する事項
「土地の区画形質の変更」が隣接、近接して複数行われる場合、その行為が一つであるか否かの疑義が生じます。隣接している場合は、社会通念からかんがみて一体性が強く認められ、主体が異なる等、特別な事情のない限り一体の行為として取り扱うべき場合が多いものと考えられます。また、一体と認められる程度には近接している場合も同様です。一方、隣接も近接していない区域で「土地の区画形質の変更」を行う場合は、通常、別の行為として取り扱います。

(2)主体に関する事項
主体が異なる行為は、通常、それぞれの独立した別個の行為と認定されます。しかし、形式的には異なる法人格となる者によるそれぞれの行為であっても、その具体的行為について、一体とみなすべき密接な関係が認められ、社会通念上、当該複数の法人格者による共同行為、すなわち、一体の行為としてとらえるべき場合もあります。隣接する土地の造成工事が、異なる人や会社の合意に基づき一体的に行われる場合等が考えられます。また、法人格は別であっても、社会通念上、同一の主体とみなすべき関係が法人間にある場合は、一体の行為ととらえるべき場合もあります。例えば、親会社と連結決算子会社のような、社会通念上、同一の主体と判断されるような場合等が考えられます。

(3)計画性に関する事項
ひとつの計画に基づく宅地開発を複数の工期に分割して施工することは、しばしば見受けられます。開発許可制度では、工区分けをした開発許可を認め、工区ごとに時期をずらした検査、完了公告に至る一連の制度を設けていますので、一つの計画に基づいた宅地開発の工期分割は、別々の宅地開発としてとらえるのではなく、一つの宅地開発として取り扱われるべきと考えられます。したがって、隣接、近接した土地において、土地の区画形質の変更が期間を異にして行われる場合に、それぞれの行為が、独立したものであるか、あるいは一体のものであるかは、各行為が、ひとつの計画に基づくものであるか否かによって判断されるべきものと考えられます。各工期の間の時間的な間隔は、計画の一体性を判断する際のひとつの材料となる場合もありますが、「1年間」等の画一的基準をもって形式的に一体性を判断すべきものではありません。この計画的な一体性は、主体が一般の個人であるのか、又は宅地の分譲を業とする者であるのか、あるいは、その土地は新たに購入したものであるのか、又は相続したものであるのか等、諸般の事情を総合的に勘案して判断する必要があります。土地の分譲を業とする者が、土地を購入する場合は、購入の時点から、そのすべてについて販売する等の事業計画を有しているととらえることが、一般的には妥当であると思われます。このように、土地の分譲を業務として行う者が、物理的な一体性を有する土地を数回に分けて造成・分譲を行う場合には、原則として一体の「土地の区画形質の変更」行為を複数の工期に分割したもの、すなわち「一体開発」であると解することが社会通念に照らし妥当であると考えられます。なお、宅地建物取引業者でない者が宅地の分譲を行う場合は、宅地建物取引業法に抵触する場合があります。これを宅地建物取引業者が仲介する行為も同様です。