建設業

建設業

●建設業の許可
建設工事の完成を請け負う営業をするには、「軽微な工事」(法第3 条第1 項ただし書の政令で定める軽微な建設工事)を除いて、元請負人・下請負人、個人・法人の区別に関係なく、建設業法による許可を受けなければなりません。

●知事許可と大臣許可
知事の許可を受ける場合→埼玉県内にのみ営業所を設ける場合
大臣の許可を受ける場合→複数の都道府県内に営業所を設ける場合
(注)同一の建設業者が知事許可と大臣許可の両方の許可を受けることはできません。

●一般建設業の許可と特定建設業の許可
① 一般建設業の許可
発注者から直接請け負った1件の建設工事(元請工事)につき合計4,000 万円以上(建築一式工事については6,000 万円以上)(消費税を含んだ金額。元請人が提供する材料等の価格は含まない。)の工事を下請に出さない場合は、一般建設業の許可を受けることになります。

② 特定建設業の許可
発注者から直接請け負った1 件の建設工事(元請工事)につき合計4,000 万円以上(建築一式工事については6,000 万円以上)(消費税を含んだ金額。元請人が提供する材料等の価格は含まない。)の工事を下請に出す場合は、その元請業者は特定建設業の許可を受けなければなりません。この特定建設業の制度は、下請負人保護などのためのもので、特別の義務が課せられています。

(注)
1 自ら請け負って施工する金額については、一般・特定とも制限はありません。
2 同一の建設業者が、ある業種については特定建設業の許可を、他の業種については一般建設業の許可を受けることはできますが、同一業種について特定・一般の両方の許可を受けることはできません。
3 総合的な施工技術を要する特定建設業として、土木、建築、電気、管、鋼構造物、舗装、造園の7 業種が指定建設業として指定され、これら7 業種の特定建設業の許可を受ける場合、営業所の専任技術者及び現場の監理技術者は、国家資格者又は国土交通大臣の認定を受けた者を置くことが義務付けられています。

●営業所
営業所とは、本店又は支店等で常時建設工事の請負契約の見積り、入札、契約締結を行う事務所をいいます。したがって、建設業に無関係な支店、営業所及び単に登記上の本店や特定の目的のために臨時に置かれる工事事務所、作業所などは該当しません。一般的には次の要件を備えているものをいいます。申請書の受付後に、営業所の要件を満たしているか立入調査を行うことがあります。
(1) 外部から来客を迎え入れ、建設工事の請負契約締結等の実体的な業務を行っていること
(2) 電話、机、各種事務台帳等を備えていること
(3) 契約の締結等ができるスペースを有し、かつ、居住部分、他法人又は他の個人事業主とは間仕切り
等で明確に区分されているなど独立性が保たれていること
(4) 事務所としての使用権原を有していること
(5) 看板、標識等で外部から建設業の営業所であることが分かるように表示してあること
(6) 経営業務の管理責任者又は建設業法施行令第3 条に規定する使用人(建設工事の請負契約締結等の権限を付与された者)が常勤していること
(7) 専任技術者が常勤していること

●許可の有効期間
建設業許可の有効期間は5 年間です。許可満了日は許可日の5 年後に対応する日の前日となります。許可の有効期間の末日が土・日・祝日等の行政庁の休日であっても同様となります。それ以後も引き続いて建設業を営もうとする場合は、許可の有効期間が満了する日の30日前までに許可の更新の申請をしなければなりません。更新の申請は、2 か月前から受け付けています。

(注)
1 許可の更新の申請を怠った場合、許可の有効期間の満了日経過後は許可の効力を失います。なお、許可の更新申請をしていれば、有効期間満了後であっても許可又は不許可の処分があるまでは従前の許可は有効です。
2 許可の有効期間の調整について同一業者に2 以上の許可日があるときは、そのすべての許可日を更新時に一つにまとめることができます。

●標識の掲示
建設業の許可を受けた者は、その店舗及び建設工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げなければなりません。

許可の要件

許可を受けるためには、下記の要件をすべて満たしていることが必要です。
(1) 経営業務の管理責任者としての経験を有する者がいること
許可を受けようとする者が法人である場合には、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)のうち常勤であるものの1 人が、個人である場合には、本人又は支配人(商業登記簿上に登記のある支配人に限る。)のうち1人が次のいずれかに該当することが必要です。経営業務の管理責任者が専任技術者の要件を備えている場合には、同一営業所(原則として本社)に限って経営業務の管理責任者と専任技術者を兼ねることができます。

① 許可を受けようとする建設業に関し5 年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者
建設業法第7 条第1 号イに該当

② 許可を受けようとする建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位(使用者が法人である場合においては役員に次ぐ職制上の地位をいい、個人である場合においては当該個人に次ぐ職制上の地位をいう。以下同じ。)にあって次のいずれかの経験を有する者

ア 経営業務の執行に関して、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限委譲を受け、かつ、その権限に基づき、執行役員等として5年以上建設業の経営業務を総合的に管理した経験

イ 6 年以上経営業務の補佐をした経験建設業法第7 条第1 号ロに該当

③ 許可を受けようとする建設業以外の建設業に関し6 年以上次のいずれかの経験を有する者
ア 経営業務の管理責任者としての経験
イ 経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から経営業務の執行に関して具体的な権限移譲を受け、かつ、その権限に基づき、執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験

(注)
1 「経営業務の管理責任者としての経験」とは、常勤の、業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種の組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、経営業務の執行等建設業の経営について総合的に管理した経験をいいます。非常勤としての経験や単なる連絡所の長又は工事の施工に関する事務所の長のような経験は含まれません。

2 複数の建設業に関し①の要件を満たしていれば、同一人がそれぞれの建設業について経営業務の管理責任者になることができます。

(2) 専任の技術者がいること
許可を受けて建設業を営もうとするすべての営業所には、次表の要件を満たす専任の技術者を置くことが必要です。

① 各営業所ごとに専属でなければならず、同一業者であっても他の営業所との兼務は認められません。

② 所属する営業所に常時勤務する者でなければなりません。したがって、名義だけの者や常識上通勤不可能な者は除きます。
常勤とは・・・週40時間など毎週一定の時間営業所に勤務すること
したがって、以下のパターンは常勤性が認められない
・住所が遠くてあきらかに通勤できない
・他の営業所の選任技術者
・他の会社や設計事務所で専任の技術者や管理建築士、宅地建物取引士となっている
(同一企業、同一営業所であれば兼務可)
・他に自営業をしている
・議員       など

③ 建設業の他業者の技術者、管理建築士、宅地建物取引士等、他の法令により専任性を要するとされる者と兼ねることはできません。ただし、同一業者で同一の営業所である場合は兼ねることができます。

④ 同一業者で同一の営業所である場合は、必要な要件を備えていれば、2 業種以上の専任技術者を兼ねることができ、また、経営業務の管理責任者又は営業所長も兼ねることができます

資格、実務経験について
・許可を受けようとする業種に応じた国家資格
・許可を受けようとする建設業の工事について10年以上の実務経験
・高校で指定学科卒業後5年以上の実務経験者または大学で指定学科卒業後3年以上の実務経験者

(3) 請負契約に関して誠実性があること
許可を受けようとする者が法人である場合はその法人、役員等(取締役、相談役、顧問等)、支店又は営業所の代表者が、個人である場合は本人又は支配人等が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこが必要です。「不正な行為」とは、請負契約の締結又は履行に際して詐欺・脅迫・横領等法律に違反する行為をいいます。
「不誠実な行為」とは、工事内容・工期等について請負契約に違反する行為をいいます。

(4) 請負契約を履行するに足る財産的基礎又は金銭的信用があること
倒産することが明白である場合を除き、許可申請時において次表に掲げる要件を備えていること。

一般建設業
次のいずれかに該当すること。
① 自己資本の額が500 万円以上であること。
② 500 万円以上の資金を調達する能力を有すること。
③ 許可申請の直前過去5 年間許可を受けて継続して建設業を営業した実績を有すること。

特定建設業 次のすべてに該当すること。
① 欠損の額が資本金の額の20 パーセントを超えていないこと。
② 流動比率が75 パーセント以上であること。
③ 資本金の額が2,000 万円以上であり、かつ自己資本の額が4,000 万円以上であること。

(5) 欠格要件等に該当しないこと

欠格要件等に該当しないこと
下記のいずれかに該当する場合は、許可を受けられません。
① 許可申請書又はその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けているとき
② 法人にあっては、当該法人、その法人の役員等、法定代理人、支店又は営業所の代表者が、また、個人にあってはその本人又は支配人等が、次の要件に該当しているとき
ア 精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者又は破産者で復権を得ない者
イ 不正の手段により許可を受けたこと等により、その許可を取り消され、その取消しの日から5 年を経過しない者
ウ 許可の取消しを免れるために廃業の届出をしてから5 年を経過しない者
エ 建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、あるいは危害を及ぼすおそれが大であるとき、又は請負契約に関し不誠実な行為をしたこと等により営業の停止を命ぜられ、その停止期間が経過しない者
オ 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5 年を経過しない者
カ 次の法律に違反し、又は罪を犯したことにより罰金刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5 年を経過しない者
(ア) 建設業法
(イ) 建築基準法、宅地造成等規制法、都市計画法、景観法、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法の規定で政令で定めるもの
(ウ) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律
(エ) 刑法第204 条(傷害)、第206 条(現場助勢)、第208 条(暴行)、第208 条の2(凶器準備集合及び結集)、第222 条(脅迫)又は第247条(背任)の罪
(オ) 暴力行為等処罰に関する法律の罪
キ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2 条第6 号に規定する暴力団員、又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から5 年を経過しない者(以下暴力団員等という。)
ク 暴力団員等が、その事業活動を支配する者

許可が必要な業種

業種別に許可が必要です。
許可を受けた建設業の種類(以下「業種」という。)の工事だけを請け負い、営業することができます。
業種は、下記の29 業種に分類されているので、該当する業種について(該当する業種が数個ある場合はそれらのすべて)許可を受けなければなりません。
ただし、本体工事に附帯する工事(軽微な建設工事を除く。)については、発注者の利便性の観点から、本体工事とせて請け負うことができる場合があります。
この場合において、この附帯工事を実際に施工する場合には、その業種の許可を受けた建設業者に下請負に出すか、分で施工するならその業種の許可を受けるために必要な技術者を自ら置いた場合だけ施工できることになります(法第26条の2第2 項)。
また、一式工事に係る業種の許可があっても、各専門工事に係る業種の許可がない場合は、500 万円以上(消費税を含んだ金額)の専門工事を単独で請け負うことはできません。

 建設業の種類  建設工事の内容
土木工事業 総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む
 建築工事業 総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事
 大工工事業 木材の加工又は取付けにより工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取付ける工事
 左官工事業 工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事
 とび・土工工事業 イ 足場の組立、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立てを行う工事
ロ くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事
ハ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事
ニ コンクリートにより工作物を築造する工事
ホ その他基礎的ないしは準備的工事
 石工事業 石材(石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む。)の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事
 屋根工事業 瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事
 電気工事業 発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事
 管工事業 冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事
 タイル・れんが・ブロック工事業 れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取付け、又ははり付ける工事
 鋼構造物工事業 形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事
 鉄筋工事業 棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、又は組立てる工事
 舗装工事業 道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事
 しゅんせつ工事業 河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事
 板金工事業 金属薄板等を加工して工作物に取付け、又は工作物に金属製等の付属物を取付ける工事
 ガラス工事業 工作物にガラスを加工して取付ける工事
 塗装工事業 塗装、塗材等を工作物に吹付け、塗付け、又ははり付ける工事
 防水工事業 アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事
 内装仕上工事業 木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事
 機械器具設置工事業 機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取り付ける工事
 熱絶縁工事業 工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事
 電気通信工事業 有線電気通信設備、無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送機械設備等の電気通信設備を設置する工事
 造園工事業 整地、樹木の植栽、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事
 さく井工事業 さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事
 建具工事業 工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事
 水道施設工事業 上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事
 消防施設工事業 火災警報設備、消火設備、避難設備若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取付ける工事
 清掃施設工事業 し尿処理施設又はゴミ処理施設を設置する工事
 解体工事業 工作物の解体を行う工事

 

必要な費用、書類等

【法人 知事 一般】
・手数料 (証紙代) 90,000円
・登記事項証明書(商業登記)
・納税証明書
・不動産登記簿(営業所を所有している場合)
・役員全員の登記されていないことの証明書、身分証明書

【個人 知事 一般】
・手数料 (証紙代) 90,000円
・納税証明書
・不動産登記簿(営業所を所有している場合)
・登記されていないことの証明書、身分証明書

更新
・手数料 (証紙代) 50,000円
・登記事項証明書(商業登記)
・不動産登記簿(営業所を所有している場合)
・役員全員の登記されていないことの証明書、身分証明書

・手数料 (証紙代) 90,000円
・不動産登記簿(営業所を所有している場合)
・登記されていないことの証明書、身分証明書